本書の特色は、まずは高木彬光師が監修したということ。
そして、「方位学占いカード」(意匠登録・実用新案出願済)がついていること。
「方位学占いカード」は、白地に赤インク刷りの「基本盤」カードと、透明なプラスチック板に青インクで印刷した「Bカード」9枚で一セットとなっています。
「基本盤」カードは、九星の遁甲が印刷されています。
「Bカード」は、九星別に、九通りの吉凶方位を印刷したもの。
例えば三碧木星の人が吉凶方位を知りたければ、「基本盤」に三碧用の「B3」カードを重ねることで知ることができます。
なるほど面白い発想だ、よく考えたのう、と最初は面白く感じました。
しかしよく考えると、最初から九星ごとの吉凶方位を印刷しておいてくれた方が、9枚のカードだけで済むし、一覧性があって見やすいのです。
透明なプラスチック板に印刷すること自体、コストがかかることです。
これをわざわざ重ねるのも面倒なことです。
カードを紛失すると不完全なものになります。
折角の意匠登録・実用新案出願済カードなんですが、思ったほど便利でなかったということで、忘れられてしまうのも仕方のないことだったのかもしれません。
また、このカードを発案されたのは高木彬光師ではないようで、
「カードの発案者がほかにおられる」
と書かれていますが、名前は出ていません。
本書の内容については、方位学についての簡単な総論と、九星ごとの簡単な意味の説明だけの、カードの付録といった感じの小さな本です。
高木彬光師の方位学についての本格的な解説は、別の書で読むべきでしょう。
特徴的だと思ったのは、凶方位の判断は、本命殺・本命的殺・五黄殺・暗剣殺だけで判断されていることです。
私が今まで読んできた本では、その他に、五行の相克関係や水火の定位対冲も見て、さらに日破も見るので凶方位だらけになって、特に木星は吉方位が少ないから、日破が重なって全く動けない日まで出てくる時があります。
高木説では、吉方位と凶方位が重なると効果が相殺される、という理論まであって、かなりプラス思考です。
よって凶方位が少なくなり、行動がかなり楽になります。
気学の判断でよく言われることは、地図上の北を取るか磁極の北を取るかという説です。
意外と信じている流派の通りになっていくものだと言われています。
方位の吉凶判断についても、高木説のように凶方位を少なく取っていいのか、検討が必要です。
追記ですが、本書の盤では、地図と同じように、北が上で東が右に表記されていて、直感的に見やすい。
これから方位学を学ぼうという方がおられましたら、凶方位の少ない高木説で学ばれるという方法も有り得ると思います。
カード式方位学 ひと目でわかる吉方・凶方・暗剣殺 / 高木彬光 監修 - 古本 ビオウ堂
http://www.bioudo.com/?pid=103226620
[wikipedia:高木彬光]
ブクログ https://booklog.jp/item/1/B000J8BC1E
読書メーター https://bookmeter.com/books/3102497
日替り吉方位取り
http://iching.seesaa.net/article/435546814.html
木星の吉方位は少ないのですか?
http://iching.seesaa.net/article/427697002.html
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ありゃま商会 の回覧板【占い】カテゴリ記事(過去ログはこちらになります)
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易経六十四卦イメージ記憶法 ガンダム編 一覧
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夏目漱石の『三四郎』をタロットにしてみました
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