なかなか理詰めで理論的に説明されています。
気学を学ばれる方にとって一度は読んでおくべき名著ではないでしょうか。
著者の安部芳明師は作曲家として活躍されていましたが気学の道に転じられたそうです。
気学によるその日の吉凶と麻雀の勝率が相関していることが実験して判明したそうです。
一体どういうことでしょうか?興味ある方は実験されますか?
一方師は、「日盤」の信ぴょう性に疑問を呈されています。
年盤も月盤も陰遁なのに、年の前半が陽遁なのが疑問だそうです。
これは、宮中の気学を一般庶民に知らせる際に、的中率の高さに脅威を感じたために意図的にアレンジしたからなのではと推理されています。
師は日盤も陰遁が正しいのではないかと想像されています。
しかし私は以前、ネットか本で、日盤は陽遁の期間は当たるが陰遁の期間は当たらないような気がする、という指摘を読んだことあるような気がします。
「気学(きがく)とは園田真次郎が九星術をベースに1924年に創始した日本生まれの占術である」
とウィキペディアに記述があります。
ところが本書ではその説は無視していて、気学の歴史については以下のように記されています。
「気学は日本では宮中内でだけ利用されたのである。つまり、現在に置きかえれば、政府のトップ・シークレットとしてである。外敵との対応法や国内のクーデターに対する処方として兵法的な要素としても重宝されていた。」
気学では時代の一区切りを180年としているそうで、しかも太陽系の9つの惑星が179年に一度、直列するといいます。
そして次に惑星直列が起こるのは1982年(九紫火星の年)だそうです。
九紫火星の年には大災害が多いそうで、その4年後の1986年(五黄土星)も危険なのではないかと予言されています。
ところが1982年も1999年も何事もなく人類は存続しています。
まあそんな攻めた記述は外れましたが、他の大部分の記述は基本と理論に忠実かつ実践的な良書だと思います。
そして、現在でも気学に基づいた「吉方位旅行」が盛んに行われ、効果を上げている人が多いのも事実です。
運気を読む本―秘法五行九星術とあなたの生涯運 (トクマブックス) - 芳明, 安部
[wikipedia:気学]
[wikipedia:園田真次郎]
[wikipedia:九星]
●ブクログ https://booklog.jp/item/1/B000J87SXA
安部芳明|プロフィール|HMV&BOOKS online
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